「よォ。センパイ、元気そうじゃねェか。」 雨紋が下校途中の龍麻に会ったのは、偶然ではなかった。 「………。」 無愛想なまでに凍り付いた顔は、慣れない者にはきつい印象を与えるだろう。 しかし。 「……ああ。」 落ち着いたバリトンと、少し子供染みた印象を与える首肯が、拒絶されたような思いを相手に抱かせ... 続き→
2009年7月アーカイブ
オレ様に言わせりゃア、あの京一なんかはメじゃねェワケよ。 初めて出会ったとき、既にオレ様は、ちょっとシビレちまってたンだからな。 何がイイって、声だよ。声。 ドスがきいてるってンでもないし、キンキン響くってンでもない。 なンてのかな、こう、腹の辺りの空気がさ、ビリビリ共鳴するって。 イカすバイ... 続き→
そのとき龍麻は、旧校舎にいつもの「参拝」をしに行っただけだった。 (オレに仲間を与えて下さった旧校舎サマ。どーもありがとね。) だが、たまたま通りかかってしまった醍醐と京一にとって、一人で旧校舎に向かおうとしている龍麻の姿は、背筋を凍らせるに足る光景だったのだ。 「…あいつ、まさか…!」 「一人で... 続き→
ふしぎなひと。 そう、思った。 遠くからでも「光」が視えた。 つよい、≪力≫をもったひと。 わざとぶつかって。名前をきいて。... 続き→
京一がいつものように龍麻に絡んでいると、小蒔が声をかけてきた。 いつもの光景だった。何事もなかったような平和な情景。 小蒔をからかってみる。屈託無く笑う。 常に気丈に振る舞い、気丈に振る舞う事で自分の不安や悩みを吹き飛ばすのが小蒔だ。... 続き→
~前回のあらすじ~ 東京で、次々と起こる猟奇事件────。試合を目前に何者かに襲われた真神学園空手部員たちの体の一部はロケットパンチと化していた。真相を確かめるべく、目黒区の鎧扇寺高校へ赴く一行。部長の紫暮は醍醐と並ぶと濃すぎて怖いと思う緋勇だったが、事件の犯人は、かつて、醍醐の友であった杉並区の... 続き→
一体どういう情報網を持っていやがるんだ。 昨晩の帰宅途中に遭遇した事件について教えろと、いきなり詰め寄ってきたアン子に半ば呆れつつ、京一は適当に誤魔化した。 「ああ、あのことね。バッチリ見たって。風でめくれたおネエちゃんのパン───」 言い終わらない内にアン子の平手が飛んでくる。 (ッたく、はぐら... 続き→
~前回のあらすじ~ 真神学園にやってきた転校生、緋勇龍麻は無口だけど中身はお茶目なSissy Boy(笑)。 そして、東京で起こり始めた異変。渋谷でダジャレ少年が起こした事件に続き墨田区では変死を遂げる者が続出していた。その最中突然、葵が倒れ、抱き上げた緋勇はあんまり女の子が柔らかいんでパニックに... 続き→