日常的風景 〜ヒーローノススメ〜

橘 睦月

一周年、おめでとうございます。
とっても遅くなってしまい・・・今更いらん、とか言われそうですが、今の私の精一杯で書きました。読んで頂けたら嬉しいです。でも、サーノさまのひーちゃん目指したつもりなのにひーちゃんがひーちゃんじゃない(涙)。
あ、ひーちゃん’ってことで。


灯りが煌々と灯る、とあるマンションの一室、
ベッドに身を起こし思案にくれるかのように視線を落とす男が一人。
その手には、薄汚れた野球のボールが握られている。

えへへ〜、これ、どこに飾ろうかなぁ。オレとレッドの友情の証・・・。ゆ・う・じょ・うの証。えへへ、羨ましいだろ?って誰に自慢しとんねん(びしっ)。オレもグリーン目指して頑張るよ、見ててくれ、レッドにブラックにピンク!!あ、でも、グリーンでいいのかな?いいのよね?いいかしら?いいみたい?いいでしょう。よし、五段活用終了。はぁはぁ。

頑張るよっていっても、何をどう、頑張ればいいんだろう?ヒーローになるには、なるには、なるには、なるには・・・?ヒーローに必要なモノは、そうだよ、簡単じゃん。爽やかな笑顔、これに決まりだね。キラーンと輝く白い歯に、ニッコリ爽やかスマイル。うんうん、これだよ。
さ、オレも爽やかな笑顔を・・・。さ、爽やかな笑顔?ニッコリ爽やかスマイル?無理だよ〜(涙)。ハッ、いかん。ヒーローには不屈の魂も必要だよね。頑張れ、オレ。思い立ったがきちぢちゅ。きちぢちゅってなんやねん(ばき)。き・ち・じ・つ。よし、思い立ったがきちじちゅ。う〜、もういいや。ま、そういうことで(ってどういうことやっちゅーねん)、今から練習しよっと。

ニッコリ。

・・・・・・・・・・・。
オレ、今気絶しそうになっちゃったよ・・・。
一瞬で気絶間近なんて、凄いなオレ!!って開き直ってどうすんねん(ばきっ)。気を取り直して、

ニッコリ。

うう、ゴメン。オレくじけそう・・・。
あ、そうだ。ヒーローだってやばくなったらお助けパワーアップアイテムで復活するんだし、オレも何かないかなぁ。コスモのみんなもアイテム持ってるし。えっ?ってことはコスモに入るにはアイテムがいるってこと?うわ〜どうしよ〜。何かない?何かない?ねえ、母さん。はーい、あ○ご○み、かっといたわよ。違うだろっ。落ち着け、オレ。で、えっとぉ、バット?ってそれはレッドやん。じゃ、サッカー?ってそれはブラックやん。さすがに新体操は・・・。ゴメンよ、ピンク。でも、やれというのなら、リボンだってチャレンジするけど、オレとリボン?怖っ。やっぱやめよ、ね?って誰に・・・。いや、今はオレの得物、考えないと。

その日、その一室の灯りが消えることはなかった。
翌日、一睡もできなかった龍麻の眼は赤かく、しかも、時間ぎりぎりの登校という珍しい事態に、HRが終わるやいなや京一を筆頭にいつもの四人がいそいそと龍麻の元にやって来た。
「よお、ひーちゃん。どうしたんだ?何かあったのか?」
「ひーちゃん、眼赤いよ?もしかして眠れなかったの?」
「龍麻」
「龍麻くん」
「(みんなありがとー。心配してくれて嬉しいよー。うん。実はね、コスモ・グリーンのアイテム?っていうか武器?なんにしよーとか、どうやったらニッコリ爽やかスマイルができるかって)気になって・・・」
「・・・あのことか?」
えっ、なんで京一わかったの?すごいなー。そう、そのことなんだよ。ヒーローの道は遠く険しいんだな、これが。
オレは感動の面もちで(顔にはでないけど)京一を見て、頷いた。

(やっぱり、昨日の龍山のじーさんのとこでのことか。でもって、美里のことも気にしてんだろーな。九角のセリフの後、しきりに美里のこと見てたもんな。チッ、九角のやろー余計なこと言いやがって)

(あのこと?あのことってなんなんだ?もしかして、ふ、二人の間で何かあったのか?た、頼む、そこで見つめ合ったりしないでくれ。うう、胃が・・・)

(あのことって何?何で京一は知ってるの?京一だけじゃなくてボクたちにも話して欲しいよ。みんなひーちゃんの力になりたいんだから)

(九角さんのことね。闘いの後からずっと沈んでいたから心配していたのだけど・・・。哀しい人だったけど、敵だった人のことを眠れないほど想うなんて、龍麻くん、優しいのね)

真神五人衆、想いが重なる明日はあるのか?
秋空だけが知っている(いや、知らないって)

2000/05/27 Release.

 ああ、確かに日常的風景です!!(爆) 毎日毎日こうゆう誤解を積み重ねて、彼らは生きてるんですな…ヤだねー(笑)。
そして、何を見ても胃を痛める醍醐には、もはや市販の胃薬は効かないような気がして参りましたよ…(笑)
緋勇(な、何がおかしいんだッ。オレが笑う練習をしてたからか? …そ、そんなの…だって、人間は…人間は努力してこそ…努力は…ッッうえ〜ん!!)←そして何を聞いても勘違いするヤツもおるし…