由来

ダーム

馬鹿話です(涙)読んで笑っていただければ幸い・・・・
ではどうぞ〜〜
おっと言い忘れ。サーノさん一周年おめでとうございますっ♪
これからも頑張ってくださいね〜〜


「・・・・これなんだこれ?」
京一は数多い物の中からあるモノを取り上げて思わず呻いた。
きっかけはほんの些細なことである。場所はいつも通り軍資金集めとレベルアップをかねて潜っている新宿真神学園・旧校舎。今回は真神五人衆と如月・マリィというチームで降りてきており今は敵を全滅させたフロアで、奴等が落としていったアイテムの鑑定をしていた。
如月の前に集められたアイテムの一はかなり種類豊富である。今回の攻略範囲であった1階から20階までで取得したアイテム---犀角丹、福禄寿、牛黄丹、太極図・・・そういった回復アイテムの他にもハンバーガーやら各種ピザやらといった、回復アイテムだが完全にナマモノで腐っているのが確定なもの、霊水の入った小瓶各種、日本刀・靴・弓・お札に指輪、はたまた何故かナース服まで---何でこんなものが此処にあるのかとツッコミを入れたくなるほど多彩なものが集められている。そんな中に異色を放っており、それを見た思わず京一が呻いたものがあったのだ。
軽々と手に持つことができ、重さはほとんど感じない。
「wow!カワイイネ、ソレ♪ネエ、葵オネエチャンッ」
「そうね、マリィ。・・・でもどうしてこんなものが?」
マリィがはしゃぎ声を出し、葵が少々困惑した風にソレを眺めている。
「う〜む・・」
「京一ッ、ボクにも触らせてよっ」
醍醐は唸ったまま話さないし、小蒔は京一が持ち上げたソレを触ってみたくて無理矢理彼から取り上げようとする。京一は小蒔の行為を阻止し、
「何でこんな物が此処(旧校舎)にあるんだよ」
と言ってソレを如月に投げた。
如月がソレを難なく受け止める。
「僕は骨董屋であって此処の管理人じゃあないからね。僕に言われても分からないよ」
そう言って手の中にある物を見つめる。
手の中にあるのは『ピコピコハンマー』・・・・のはずだ。
普通なら何ら気にしない物。敵にやられて混乱状態に陥った味方を回復させるという利用価値があり、16階から20階にかけての敵はよくこれを落とす。
しかし。
ソレは今までのピコピコハンマーとは違った。棒の部分はいい。
ハンマーの部分に付いているモノが問題だった。
「俺はよく分からないんだが・・・これと同じものをよくクラスの女子がもっていたような・・」
醍醐のセリフに小蒔からのツッコミが返る。
「ええっ、醍醐君知らないの?これ、『たれ@@@』っていうんだよ」
そう。白と黒のぼでぃ・まんまるな瞳・そして全体的にたれているふぉるむ・・・・間違いなく、何処からどう見ても『@れ@@だ』である。そのピコピコハンマーは、ハンマー部分が『た@ぱ@@』であり、棒は腹にくっついているようなデザインになっていた。
「よく『ぬいぐるみ』とか『ノート』とかになってるんだよ。この間は街で『@れ@ん@のチーズケーキ』売ってるのみたよ、ボク」
「エエッ?!小蒔オネエチャン、ソレ本当?」
「うん、今度一緒に食べようネッ」
「ウンッ」
『@@ぱん@』の商品で盛り上がる小蒔とマリィを放っておいて、他の5人がピコピコハンマーにに視線を戻す。
「とりあえず・・・どうする?龍麻」
如月は、いつもの如く黙しつつ例のハンマーを見つめている龍麻に意見を求めた。
アイテムに関しては如月は龍麻からその管理、使用方法の確認などを一任されている。実は龍麻はアイテムに関しては何も分かっていないのだから一任するも何もないのだが・・・・事実がどうであれ、仲間内では「龍麻がアイテムに関しては何も言わないのは、如月の骨董屋としての腕を信頼している為」であると、そう判断されていた。しかし、如月でも分からないアイテムがたまにある。たいていの場合それは旧校舎に巣喰う妖魔などの呪いのアイテムであったり、妖魔が変化している物であったりして大変危険だ。そういったアイテムであると判断された場合、ソレをどう処理するかの判断もすべて如月に任される。
だが今回のような、とってもファンシーな物が落ちているといったケースは初めてであった。いつもの見るからに呪われてそうなアイテムだったらすぐさま捨てるなりするのだが・・・コレは、どうしたらいいのだろう。そのたれている外見に、如月の判断もさすがにいつもより鈍っているのだ。
「・・・・・・」
龍麻は黙して何も語らず、ただじっとハンマーを見つめている。

【みんなから見た龍麻の思考】黙っているのは、さすがの龍麻も判断が付けにくいからなのだろう。
【実際の龍麻の思考】カワイイイッ!どどどどーしよっ、俺本当にコレ欲しいなあっ。
「どうする」って、如月・・・コレくれるのっ?コレをもらうかもらわないかって意味だよねっ?!
もらうよもらう!!すんごくほしイッ!!

・・・現実はこんなモノである。
龍麻が意を決して『ソレをくれ』と言おうと思い、口を開きかけたとき、京一が如月からハンマーを取り上げた。
「だああっ、こんなモノ使ってみてなんともなければそれでいいじゃねえかっ!」
彼はソレを大きく振りかぶると自分自身の頭上に振り下ろし・・・・

--ガシッ--

「ひ・・ひーちゃん・・?」
京一が驚きの声を上げる。自分自身にソレを試してみようと思い、大きく振り下ろされた京一の腕を龍麻がすんでの所で掴み、その使用を遮ったのだ。

「・・・・やめろ・・・」
龍麻が制止の言葉を話したのにその場にいた全員が驚く。

【京一’s思考】ひーちゃん・・・・お前ってヤツは・・・・そこまで俺達に気ぃつかわなくても、俺がこれくらいはひーちゃんの代わりをしてみせるってのによ・・・・
京一は使ってみればいいと言い己で試そうとしたが、それはそんな些細なことまで龍麻の判断に任せることはないという考えと、実際に使って何かあるといけないので自分の身体で試そうとしたからである。

【龍麻’s思考】京一ッ!使ってハンマー消えちゃったらどうするんだよっ。一本しかないのにもったいないじゃないかっ。それに今ボケた?ボケたから自分でつっこもうとしたんでしょ?俺京一がいつボケたか分かんなかったんだけど。もう一回言って・・ってのは無理だよネエ(汗)
龍麻はただ単に一つしかない『た@@@だ』仕様のピコピコハンマーがもったいなかっただけである。

「だ、大丈夫だってばひーちゃん。ほらっ」
そういって京一は自分の頭の上にハンマーをうち下ろし・・・・

-ぼふっ-

「きゃあああっ!!京一くんっ」
「馬鹿が・・・」
「京一ーーっ!」
「京一ッ?!な・・・・・かわいいっ!!」
「京一オニイチャン、タレチャッタ・・・カワイイッ♪」
「・・・・」

マリィの言ったとおり、京一はたれていた(爆)
京一の立っていたところには、2等身でしっとりしてて『たれ@@だ』の様なデザインになっている京一のぬいぐるみが落ちていた。
「なるほど。このハンマーは殴られた者をたれ状ぬいぐるみに変えてしまうモノだったんだな」
如月は妙に納得つつ、使用したので消えていくハンマーを眺めていたのだった。

京一@たれ状ぬいぐるみは、この後家にもって帰ろうとするマリィの魔の手から逃れなんとか人間に戻ることが出来た。用は呪詛をかけられて変身したようなモノだったから、大麻で元に戻れたのだ。
このハンマーは如月の命名で『たれたれハンマー』という名をもらい、その後仲間の女子の中で高値で取り引きされる幻の一品となるのだが・・・コレはまた別の話である。
ちなみに龍麻宅の物置の中に有るという噂があるとかないとか。

-終-

2000/05/20 Release.

 来たなー! た@@ん@ッ!(大笑)
いや、「とってもファンシーな物」って言いぐさが何やらやたらツボに入って笑いすぎました(笑)。腹痛ェ〜!
緋勇(た……たれ@@@って…何?)
ホレ、あのしっとりしたパンダ。
緋勇(ああ、アレそんな名前なの…ほ、欲しいよそんなアイテム!)
……使う気か?
緋勇(オレ自身に! そしたら無表情でもみんなに可愛がってもらえるかも知れない!!)←…ふう。ツッコむ気も失せるわ(笑)
更に! に挿し絵もらったから貼ったー!!イヤーッ!(笑)
またまた更に!(笑) 天使殿の書いた「その後の話」もアップしました!