緋勇の誤解パート1

 うわわっ! や、やめろ蓬莱寺!
ンなこたないって? 嘘だろ?
…ホントに?
信じて、いい?
そうだな。醍醐も京一も、あんな奇怪な事件に巻き込まれても平気なんだもんな。
オレの目も、大したことないって思ってくれるかな?
……じゃ、じゃあ、どうぞ。ご覧下さい。(覚悟)
うっ。や、やっぱコワイ…

 ………シ〜ン。
う…。二人とも固まっちゃったよ。…やっぱ…ダメ、ですか。
な、何だよ蓬莱寺! みるみる赤くなって…。そ、そんなに怒んなくたっていいじゃないか〜(泣)。
お前、さんざんオレに「友達だもんな」とか「オレと龍麻の友情」とか言ってくれてたのに〜!
ちぇっ。こんな動じない二人でも、オレの目って「メチャ睨んでる」ように見えちゃうんだな。
蓬莱寺〜。醍醐〜。しくしく。
「たッ大したことねェッて。な、なァ、醍醐?」
 そんな、真っ赤になって怒ってるくせに…。
ちぇっ。多少見た目が怖くても、オレの中身はこんなに大人しくてフレンドリーなのよ?
 おっと、蓬莱寺が置き去りにしたパンの袋が風で飛びそうだな。
そうだ、ゴミ捨ててやるよ。ちょっとツカイッパ? まぁまぁ、いいから。ね、醍醐、オレってフレンドリーでしょ?
な、何でそんなポカンとしてるんだろ。…ま、いっか。仕方ない…また別の方法で友情を表そう。そのうちホトボリさめるかも知れないし。…さめますように…。くすん…